Tweet |
24地雷復 ちらいふく「旧約聖書」天地創造7日目に神が安息したことと、ユダヤ暦元年が西暦紀元前3761年であることを示すを卦。詳細はコチラ。 復
八卦の
また、八卦の組み合わせでみると、震の雷が坤の地の中に在る様子である。
【書き下し】復は、亨る、出入りともに疾い无く、朋来たりて咎无し、反復するに其れ道あり、七日にして来復せん、往く攸有るに利ろし、 この地雷復は、一陽が復(かえ)り生じた卦であり、君子の道がこれから長じようとするときなのである。 そもそも陰陽消長は、出入共に少しの障り隔てはないものであり、天運の循環であるところの自然の流れである。 また、この地雷復は、一陽初めて復り生じたのであって、今その勢いは微弱だが、次第に同朋の陽爻が来たって地沢臨となり地天泰となって行くわけである。 また、この地雷復は、元々純陽の乾為天より段々と陽が消滅して行き、ついに純陰の坤為地となってしまったところに、今再び元の乾為天の初九の一陽剛がその本位に来復したのであって、その一陽剛が さて、この一陽の復活だが、乾為天の初九が陰にとって代わられた天風姤から、天山遯、天地否、風地観、山地剥、坤為地、地雷復と、七卦にして、最下に陽が復(かえ)り来っている。 また地雷復は、君子の道が長じ、小人の道が消えるときであって、下卦の自分が震で動けば、上卦の相手は坤で順(したが)うときでもあり、さらには順をもって動くという様子でもある。 |
【書き下し】彖に曰く、復は、亨るとは、剛、反ればなり、 十二消長卦では、純陽の乾為天から天風姤、天山遯、天地否と次第に陽が消され剥され、さらに風地観、山地剥と消され剥され、ついに坤為地で純陰となったところに、忽ち乾為天の初九の一陽剛がその本位に復り来たことより、この地雷復の卦となったわけだが、これは陽剛の復ることであって、その陽の復るは君子長じ、君子の道が長じることだから、万事亨通するのである。 【書き下し】動いて而して順を以って行く、是を以って出入ともに疾无く、朋来たりて咎无し、 内卦の震を動くとし行くとし、外卦の坤を順とすれば、動いて順を以って行くという功徳が有るので、出入りともに疾いや険みはなく、同類の陽剛の賢い朋が来て助けてくれるので咎は無い。 【書き下し】反復するに其れ道あり、七日にして来復するは、天の行たればなり、 さらには道の正きに反り復ることは、実によく道に適っているので、七日にして来たり復ることを得るのである。 【書き下し】往く攸有るに利ろしとは、剛長すればなり、復は其れ天地の心を見ることなるかな、 一陽剛が下に復して長ずるのだから、君子たる者は、何事でも行うに宜しいのである。
【書き下し】象に曰く、雷、地中に在るは、復なり、先王以って至日には、関を閉じて、商旅をして、不行しめず、后も方を省みたまわざりき、 至日とは冬至の日のことを云う。古は冬至の日には関門を閉じて往来を止めた。 |
上六━ ━ 【書き下し】初九は、遠からずして復り、悔に祇ること无し、元吉なり、 【書き下し】象に曰く、遠からず復るとは、以って身を修めるとなり、 この卦は乾の初九の一陽剛が、坤の群陰の中から忽ち元の位に復るという義なので、六爻共に道に復ることの得失を以って辞が付けられ、教え戒めを示している。 ところで、ここでは、悔无し、ではなく、悔に祇ること无し、と、いささかまどろっこしい言い方になっている。
上六━ ━ 【書き下し】六二は、復ることを休くす、吉なり、 【書き下し】象に曰く、復ることを休くするの吉とは、仁に下るを以ってなり、 休とは善良の義にして、称美の辞である。 なお、初九は単に正を得ているだけなのに元吉という辞があるのに対し、この六二は中正を得ている爻なのに、却って吉とだけある。
上六━ ━ 【書き下し】六三は、頻復る、獅ッれども咎无し、 【書き下し】象に曰く、頻復るの獅オとは、義として咎无きとなり、 六三は陰柔不才不中不正なので、しばしば道を履み違えて過失を生じる。
上六━ ━ 【書き下し】六四は、中行にして独り復る、 【書き下し】象に曰く、中行にして独り復るとは、道に従うを以ってなり、 六四はニ爻から上爻までの五陰爻の中の、丁度真ん中の爻にして、ひとり初九成卦の主爻に正しく応じている。
上六━ ━ 【書き下し】六五は、復るに敦し、悔无し、 【書き下し】象に曰く、復るに敦し、悔无しとは、中あって自ら考えるを以ってなり、 敦とは篤厚の義である。
上六━ ━○ 【書き下し】上六は、復るに迷えり、凶なり、災眚有らん、用いて師を行らば、終りに大敗有りて其の国君に以ばん、凶なり、十年に至るとも征すること克わじ、 【書き下し】象に曰く、復るに迷うの凶なりとは、君道に反すればなり、 この卦は道に復るということから卦名が付けられたのであって、六爻ともにその復ることの遅速得失を以って象義を為している。 およそ凶害が来ることは、その形状は種々あるとしても、道を失ってのことより大なるはない。 さて、戦争を行うときの道は、公の道を以って私情なるを征し、大義を以って不義なるを伐し、順を以って逆を討ち、正しきを以って邪を誅することである。 |
究極の易経解説 メニュー 01.乾為天 02.坤為地 03.水雷屯 04.山水蒙 05.水天需 06.天水訟 07.地水師 08.水地比 09.風天小畜 10.天沢履 11.地天泰 12.天地否 13.天火同人 14.火天大有 15.地山謙 16.雷地予 17.沢雷随 18.山風蠱 19.地沢臨 20.風地観 21.火雷噬嗑 22.山火賁 23.山地剥 24.地雷復 25.天雷无妄 26.山天大畜 27.山雷頤 28.沢風大過 29.坎為水 30.離為火 31.沢山咸 32.雷風恒 33.天山遯 34.雷天大壮 35.火地晋 36.地火明夷 37.風火家人 38.火沢睽 39.水山蹇 40.雷水解 41.山沢損 42.風雷益 43.沢天夬 44.天風姤 45.沢地萃 46.地風升 47.沢水困 48.水風井 49.沢火革 50.火風鼎 51.震為雷 52.艮為山 53.風山漸 54.雷沢帰妹 55.雷火豊 56.火山旅 57.巽為風 58.兌為沢 59.風水渙 60.水沢節 61.風沢中孚 62.雷山小過 63.水火既済 64.火水未済 |
ここに書いているのは、江戸後期の名著、眞勢中州の『周易釈故』より抜粋し、現代語で意訳したものです。 |
最終更新日:令和04年04月03日 学易有丘会
Copyright Heisei12th〜Reiwa2nd(2660〜2680) (C)2000〜2020 GakuEki-UQkai
当サイトの内容はすべて無断転載を禁止します